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【2021年】ハイパーカジュアルゲームのトレンドまとめ 人気のジャンル&メカニクス

【2021年】ハイパーカジュアルゲームのトレンドまとめ 人気のジャンル&メカニクス

ハイパーカジュアルゲームのトレンドは常に推移しており、2021年も例外ではありません。

新たなトレンドが生まれ、これまでのトレンドも少しずつ形を変えています。

そのようにハイパーカジュアルゲームのトレンドは変わりゆくものですが、そこを追っていかなければ最新のハイパーカジュアルゲームを開発することは難しいでしょう。

そこでSupersonicのトメル・ゲラー氏が発表した2021年のハイパーカジュアルゲームトレンドをもとに、今年人気を博したジャンスやメカニクスについて見ていきましょう。

ハイパーカジュアルゲームはトレンドの把握が重要

ハイパーカジュアルゲームの開発には、トレンドの把握がとても重要です。トレンドを知るということは、ユーザーが今求めているものを知るということ。どのようなゲームに需要があるのか、どのような仕様がより多くのユーザーにウケるのか。そういった点を把握しておくと、効率よくヒット作の開発に取り掛かることができます。

そこで今回ご紹介するのは、Supersonicが発表した2021年のトレンド。「ジャンル」と「メカニクス」という2つの方向性から2021年に流行した傾向を分析しています。

この記事から今年のトレンドを掴み、今後の開発に活かしてみてください。

2021年ハイパーカジュアルゲームの人気ジャンル

まずはハイパーカジュアルゲームの人気ジャンルについて。1位から3位まで、3つのジャンルをご紹介していきます。

第3位 パズルゲーム

ジャンルの人気第3位は「パズルゲーム」でした。パズルゲームは年代問わず長く人気を誇るジャンルですが、ハイパーカジュアルゲームとして開発をする際には注意する点があります。

また、パズルゲームの開発は、他のサブジャンルと比較して難易度が高いといえます。ただし、確実に人気が出そうなコンセプトがある場合は、困難を乗り越えて開発する価値がありますよ。
引用:Supersonic

ハイパーカジュアルゲームとしてパズルゲームを開発する場合、他のジャンルよりも難易度が高くなってしまうのです。すでに多くのパズルゲームが世に出ていることから、アイディアを出すことも困難といえるでしょう。

しかし、パズルゲームは不動の人気を誇るジャンル。これはヒットしそうだというアイディアがあるのであれば、開発する価値はあると述べられています。

また、ハイパーカジュアルゲームでいうパズルゲームには2つの種類があると言及されています。

1つは「レイヤータイプ」。プレイヤーが正しい順序で解答を進めていくことでクリアできるタイプのパズルです。解法が1つか2つ程度しか用意されていないため、プレイヤーにとっては難しく感じられる傾向にあります。

2つめは「サンドボックスタイプ」。自由度の高いパズルゲームで、プレイヤーは各々の方法でパズルをクリアすることができます。決まった解法が1つ用意されているわけではないため、自由に遊ぶことができる形式です。

どちらのタイプを開発するにせよ、ハイパーカジュアルゲームとして開発するからには、直感的にプレイできる必要があります。パズルゲームとしての面白みをもたせつつ、ハイパーカジュアルゲームらしく簡単にプレイできるという部分を忘れないよう開発に臨みましょう。

第2位 シミュレーションゲーム

第2位は「シミュレーションゲーム」。現実的な体験を、ゲームの中で仮想体験することができるジャンルのことを指します。

Supersonicではシミュレーションゲームには2種類あると言及されています。

・実生活や日常的な出来事に関係するシミュレーションゲーム。私たちが日々行っている、親しみがあるルーティンやテーマを扱います。
・SNSのトレンドに関係するシミュレーションゲーム。爽快感があるものや、ものづくり系の動画、バズった話題などを扱います。例えば、SNSで流行ったミルククレート・チャレンジ(牛乳ケースを積み上げて、それを渡る動画チャレンジ)は、複数のヒット作を生み出すヒントとなりました。
引用:Supersonic

1つ目に言及されているものは、シミュレーションゲームとしてよく知られているものでしょう。

注目したいのは2つ目。SNSのトレンドをヒントに開発するシミュレーションゲームについて書かれています。InstagramやTikTok、YouTubeなどでは日々新しいトレンドが生まれています。それらをうまくゲームに落とし込むことで、ユーザーの気を引くことができるのです。

第1位 ランナーゲーム

1位に輝いたのは「ランナーゲーム」。

ランナーゲームは長いことトレンドにあり、特に過去2年間はトップチャートの常連となっています。
引用:Supersonic

この通り不動の人気といってもいいほど確立されたジャンルで、さまざまなランナーゲームがヒット作として世に排出されています。

ランナーゲームをヒットさせるために重要なのは、メカニクスを理解すること。そして、ランナーゲームをどのように発展させるかというアイディア力です。まずはこれまでヒットしてきたランナーゲームをプレイし、どのような面白みを取り入れればいいのかを考えてみると良いでしょう。

ランナーゲームについてはこちらの記事でも紹介しているので、合わせてご覧ください。

2021年ハイパーカジュアルゲームの人気メカニクス

お次はメカニクスの人気ランキングをご紹介していきます。

第3位 変化/進化系のランナーゲーム

変化/進化系のランナーゲームとは、ランナー系のジャンルで、ストーリーやキャラクターの進化などに焦点を当てているゲームのこと。キャラクターが進化を遂げることで、ゲーム全体としてのテーマが出来上がります。
引用:Supersonic

またここでもランナーゲームが出てきました。メカニクスの第3位として紹介されているのは、「変化/進化形のランナーゲーム」というもの。ただ進むことを目的とするのではなく、キャラクターが進化していく、ストーリーが進んでいくといった要素が含まれるものを指します。

キャラクターやストーリーの変化を取り入れることで、ゲームが複雑になってしまう可能性も。しかし、ハイパーカジュアルゲームはあくまでも直感的であるべきです。その要素をプラスすることでゲームが複雑になりすぎないか、という視点は常に持ちながら開発を進めていきましょう。

第2位 乗数ゲート

第2位は、乗数ゲートです。通ることでプレイヤーが持つリソースが増えていくゲートを使ったメカニクスのことをいいます。
引用:Supersonic

乗数ゲートを取り入れることで、ゲームはよりダイナミックなものになります。例えば通常のプレイでは、ユーザーは1歩ずつしか進めないとします。しかしこの乗数ゲートを通ることで、一気に10歩、100歩と進むことができるのです。その爽快感は中毒性へと変わる可能性があるでしょう。

乗数ゲートを通る際は、ユーザーの判断力が試されます。例えば左のゲートを通ると+30pt、右のゲートを通ると現在のptが2倍になるという選択肢があった場合、ユーザーは自分の現在のポイントを見てどちらを通るか瞬時に判断する必要があるのです。こうしたスリルも、ゲームをおもしろくしてくれる要素の1つといえるでしょう。

第1位 積み上げ2.0

第1位は「積み上げ2.0」というもの。シンプルな積み上げメカニクスではなく、そこにひとひねり加えたものであると定義づけされています。

例えば、元の積み上げメカニクスでは、プレイヤーはレンガを集めれば良かったとします。進化した「積み上げ2.0」のメカニクスでは、レンガを集めたら、それを使って橋を作ったり、射撃の弾のように使えたりするのです。
引用:Supersonic

これまでの積み上げメカニクスよりも、より奥が深く、よりおもしろみが増したものであるといえるでしょう。

ハイパーカジュアルゲームは少しずつ歴史を重ね、その分進化を続けています。こうして今までのメカニクスがさらに進化してトレンドになっていくということは今後も起きうることでしょう。

また、こうしたメカニクスはさまざまなジャンルで応用されています。ランナーゲームを開発したいとき、ランナーゲームだけに着目するのではなく、他のジャンルのゲームにも目を向けてみることで、新たなアイディアが生まれるかもしれません。ぜひジャンルを超えたリサーチを心がけてみてください。

2022年のトレンドにも注目

Supersonicの記事を元に2021年のハイパーカジュアルゲームのトレンドについてご紹介してきました。

トレンドとは常に移り変わるもの。ランナーゲームのように長年人気を集めているものもありますが、まったく予想もしていなかったようなジャンルが流行り始める可能性もあります。

2022年はどのようなハイパーカジュアルゲームのジャンル、メカニクスがトレンドになっていくのでしょうか。来年の動きにも注目していきましょう。

Supersonicの元記事はこちらをご覧ください。
【2021年】ハイパーカジュアルゲームのジャンル&メカニクス人気ランキング

投稿者プロフィール

広報部ゆあ
広報部ゆあ
株式会社ソースコード広報部/ライター
海外のインディーズゲームが好きで、自分でも開発するようになるが、飽きっぽく凝り性なので一人でリリースまで作り上げることができず、ぐだぐだしているところをスカウトされた。
現在は主にディベロッパーへの技術サポートと公式サイトのお役立ち情報の更新を担当している。