ハイパーカジュアルゲームは個人のデベロッパーも開発できるゲーム。
しかし多くの場合、デベロッパー自身がすべての要素を制作しているわけではありません。Unityの「アセット」を使い、効率的にハイパーカジュアルゲームを開発しているのです。
今回はそんな「アセット」について詳しく解説しています。ハイパーカジュアルゲームの開発によく使われるアセットもご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
「アセット」とは
「アセット」とは、ゲーム開発で使われる素材や部品のことを言います。世界中のデベロッパーが開発した素材や部品を「アセット」として購入し、ハイパーカジュアルゲーム開発に使用できるのです。
例えば2D/3Dのアニメーションや音声、テクスチャなどのゲームの部品や、作業効率化の機能など、アセットはバリエーション豊か。ゲームエンジンがリリースしているアセットから、使い道に合ったものを選んで活用できます。
ハイパーカジュアルゲームのデベロッパーに最も人気なゲームエンジンはUnity。プログラミングスキルが高くない方でも簡単にゲームを開発できるので、世界中で使われています。
Unityはアセットを数多くリリースしているため、ハイパーカジュアルゲームを開発するならUnityを使うのがおすすめです。
ハイパーカジュアルゲーム開発でアセットを使うべき理由
しかしなぜハイパーカジュアルゲーム開発でアセットを使うべきなのでしょうか?自分でゲームの素材を作った方がオリジナルになりますが、世界中のデベロッパーがアセットを使うのには理由があります。
作業が大幅に効率的になる
アセットを使うと、ハイパーカジュアルゲーム開発の作業が大幅に効率的になります。
誰でも得意不得意はあるもの。不得意な部分にはアセットを利用すると、簡単にハイパーカジュアルゲームを開発できるのです。例えばデザインが苦手なら、テクスチャやキャラクターデザインのアセットを使います。プログラミングが苦手なら、プログラミング言語を使わずゲームを作成できるアセットを使うのです。
他にも、ハイパーカジュアルゲームのデータサイズを小さくしてくれるアセットや、ファイルの整理をしてくれるアセットもあります。
煩雑な作業はすべてアセットにお任せして、デベロッパーは得意な部分のみに取り組めばいいのです。
ユーザーに優しいUIを簡単に作れる
アセットを使えば簡単にユーザーに優しいUI(※)を作れます。(※ユーザーインターフェイス。アプリのデザインや操作性のこと。)ハイパーカジュアルゲームをアセットを使わずにデザインするのは難しいんです。
まず、ハイパーカジュアルゲームは「分かりやすく」「シンプル」である必要があります。
スクリーンショットを数秒見ただけでゲームの内容が理解できるくらい、ゲームデザインははっきりとしているべきなのです。
簡単なように思えて、一から自分で分かりやすくシンプルなゲームを作るのは難しいもの。色の組み合わせやグラデーション、ボタンの配置や大きさなど、考えることが多いのです。
そこでアセットを使えば、ハイパーカジュアルゲームに最適なUIを一瞬で実現できます。
ハイパーカジュアルゲーム開発でよく使われるアセット
次にハイパーカジュアルゲーム開発でよく使われるアセットをご紹介します。以下は北米のハイパーカジュアルゲーム開発でも使用されているアセットですよ。
Corgi Engine – 2D + 2.5D Platformer
2Dもしくは2.5Dのハイパーカジュアルゲームを開発するなら「Corgi Engine – 2D + 2.5D Platformer」がおすすめです。
キャラクターコントローラーで簡単にキャラクターの動きを構築できます。
・水平、垂直ダッシュ
・プラットフォームの端にぶら下がる
・しゃがんで前進
・壁ジャンプ
・アタック、泳ぐ、走る、飛ぶ
・はしごを登る
・オブジェクトをつかんで運ぶ、投げる
・キャラクターごとの重力設定 など
また「ポータルを使ってテレポート」や「プラットフォームからものを下ろす」「アイテムの管理」などの複雑な動作も簡単に設定可能。敵や味方のAIも高度で、マルチプレイヤーにも対応しています。
5年間で50回以上のアップデートを重ね、常に進化を遂げているアセットです。クオリティが高いため世界中で人気ですよ。
Game Creator
「Game Creator」はプログラミングが苦手なデベロッパーにおすすめなアセットです。
レビューを見ると、5つ星で「操作が簡単でゲーム開発初心者の自分には最高」「Game Creatorを使い始めてから数日間で、数年分くらい進捗した」というものが数多くあります。
初めてのハイパーカジュアルゲーム開発には必須のアセットと言えるでしょう。
Universal Device Preview
「Universal Device Preview」は、様々なデバイスでのプレビューを表示してくれるアセットです。Apple、Samsung、Google、HTC、Nintendo Switchなど、デバイスの種類は豊富。
ハイパーカジュアルゲームを開発するときは、デバイスでプレビューを確認することが大切です。プレビューで確認しないと「文字が小さすぎて読めない」「ボタンが押しづらい」などの問題が発生してしまいます。
そこでこのアセットを使って開発を進めると、開発途中の段階でデバイスのプレビューを確認できます。エディターの中で実物サイズのプレビューを表示してくれるため、最終段階になってから問題が発覚することを防止できるのです。
DOTween Pro
「DOTween Pro」はプログラミングを知らなくてもハイパーカジュアルゲームを開発できる、ビジュアルアニメーションエディター。2019年に行われた「ユーザーが選ぶUnityアセットストアベストアセット」でランクインしている人気アセットです。
「DOTween Pro」は、「Ghost of a Tale」や「Super Hot」などのゲーム開発に使われています。ハイパーカジュアルゲームのようにアニメーションが多いゲームを開発する場合は、ビジュアルアニメーションエディターのアセットを活用するのがおすすめです。
Toony Colors Pro 2
「Toony Colors Pro 2」は使いやすさが魅力のシェーダーです。ハイパーカジュアルゲームはアニメ調のデザインが使われることが多いですよね。しかしアニメ調のデザインの色付けは、ベタ塗りするだけではありません。
グラデーションを使ったり、反射する光を足したり、テクスチャを変えたり。「Toony Colors Pro 2」はこれらすべてをカバーしている便利なアセットです。
例えば「水に浮くタイル」を描きたいとき、このアセットを使えば「水のテクスチャ」「水の深さによって変わるタイルの影」「タイルの浮き方」まですべて簡単に設定できます。
複雑なシェーディングはすべてアセットに任せるのがおすすめです。
アセットを使ってハイパーカジュアルゲームを開発しよう
Unityのアセットストアには、世界中のデベロッパーが作成した便利ツールがたくさんあります。
難易度が高い部分はアセットを活用し、スピード感を持ってハイパーカジュアルゲームを開発しましょう。アプリをヒットさせるためには「すべてを自分でやろうとしない」という心掛けも大切ですよ。
ハイパーカジュアルゲームを開発する際はぜひアセットを活用してくださいね。
投稿者プロフィール
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株式会社ソースコード広報部/ライター
海外のインディーズゲームが好きで、自分でも開発するようになるが、飽きっぽく凝り性なので一人でリリースまで作り上げることができず、ぐだぐだしているところをスカウトされた。
現在は主にディベロッパーへの技術サポートと公式サイトのお役立ち情報の更新を担当している。
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