ハイパーカジュアルゲームの中には「つまらない」と判断されてしまうようなものもあります。いったい何を基準につまらないと感じられてしまうのでしょうか。
また、つまらないと判断されたからといってそこで終わりではありません。適切な改修をすることで、ヒット作へと成長する可能性があるのです。そこで、つまらないアプリをどう改善をしていけばいいのかについても触れていきます。
自身が作ったアプリを客観的に見るのは難しいものです。ぜひ第三者からの意見として取り入れてみてください。
ハイパーカジュアルゲームがつまらない原因
ではさっそく、ハイパーカジュアルゲームがつまらないと判断されてしまう原因について触れていきましょう。自分が作ったアプリで心当たりがある方は、ぜひ後述する改善方法も読んでみてください。
動きやデザインが地味
ハイパーカジュアルゲームは短い時間でプレイできることが大前提。1ステージのプレイ時間は1分前後が妥当でしょう。
その短いプレイ時間の中でゲームの面白さを伝えるのは至難の業。おもしろさを伝える上で、「ダイナミックさ」という部分も重要になってきます。演出にダイナミックさがないと、いまいちおもしろさが伝わらないのです。
また、ハイパーカジュアルゲームは広告で集客をするアプリ。打ち出す広告は30秒程度の短いものが多く、さらに開始数秒で魅力が伝わらない限りダウンロードには繋がりにくいとされています。数秒で魅力を伝えるとなると、地味なエフェクトは逆効果。華やかでダイナミックな演出を見せることが重要となるのです。
達成感がない
ゲームをプレイする際、無意識に人は達成感を求めています。ボールを遠くまで飛ばせた、100回プレイして欲しいスキンをゲットした、強い敵を倒したなど、ゲーム内のアクションから達成感を得ることで満足しているのです。
そうした達成感のないゲームには魅力を感じることが出来ません。つまらないゲームとして認定されてしまっても仕方がないでしょう。
1つのステージに対し、プレイ時間が長過ぎることも達成感を削ぐ原因の1つ。ハイパーカジュアルゲームのユーザーは電車の待ち時間や仕事の休憩など、ちょっとした空き時間を利用してアプリを起動しています。そうしたちょっとした時間で1ステージをクリアできないと、達成感を得るタイミングを逃してしまうのです。
レベルの変化が感じられない
ハイパーカジュアルゲームは1ステージのプレイ時間が短いため、ユーザーは多くのステージをプレイすることになります。そうして複数のステージを遊び進めていく中で、レベル感が変化しなかったらどうでしょう。代わり映えのなさに離脱してしまう未来が容易に想像できます。
ユーザーはプレイを進めるごとにゲームに慣れ、上達していきます。そのため、同じレベルのゲームを続けているとどんどんプレイが簡単になってしまい、つまらなくなってしまうのです。
とはいえハイパーカジュアルゲームのステージには終わりがありません。通常のRPGであればラスボスの難易度を最大に設定すれば良いかもしれませんが、ハイパーカジュアルゲームにはラストステージを設けるわけにはいかないのです。クリアすると気持ちがいいけれど、どんどんプレイしたいと思えるような難易度を目指さなくてはなりません。
やりこみ要素が少ない
ハイパーカジュアルゲームは一人のユーザーになるべく長い時間プレイしてもらうことが大切です。そのためには「やりこみ要素」が必要不可欠。プレイを続けても何も得られないのであれば、ユーザーはすぐにアプリを削除してしまいます。
やりこめばやりこむほど優越感や達成感を得ることができる要素を開発することが大切です。
つまらないハイパーカジュアルゲームの改善方法
では、開発したハイパーカジュアルゲームがつまらない場合どう改善していけば良いのでしょうか。
引き際は決めるべきですが、かといって一度つまらないと判断されたアプリはどうやってもつまらないというわけではありません。少しの改善をするだけで、ヒットアプリとして世に出ていくかもしれないのです。
そこでここからは、ハイパーカジュアルゲームの改善ポイントをご紹介していきます。
キャラクターを見直す
ハイパーカジュアルゲームに登場するキャラクターを変えることで、CPIなど数値の改善が見込めることも。キャラクターに魅力を感じることは、アプリをおもしろいと感じる要素の1つに繋がります。今打ち出しているキャラクターが正解とは限らないので、デザインや性質を変えたキャラクターでA/Bテストを行ってみましょう。
例えば、キャラクターを女性から男性に変えるだけでも見え方は変わります。デザインでいえば色味や質感、大きさ、動きなど試してみる価値がある変更は多方面に存在するでしょう。
キャラクターを見直せば、スキンを見直すきっかけにも。魅力的なスキンはLTVやリテンションの改善にもつながるので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
レベルデザインを見直す
難易度の調整はハイパーカジュアルゲームを改善するのに大きく役立ちます。ではどのレベルを、どのように調整すればいいのでしょうか。
まず見るべきはユーザーが離脱しているレベルです。多くのユーザーが離脱しているポイントがあれば、そこは難しすぎてクリアできないのかもしれません。また、逆に簡単すぎてユーザーが飽きているポイントである可能性もあるでしょう。ユーザーは正直です。ぜひ反応を見て、改善すべきステージやポイントを探っていきましょう。
改善する際は、可能な限り第三者にプレイしてもらうのがおすすめ。自分で作ったアプリだと、難易度を判断するのが困難になってしまいます。ハイパーカジュアルゲームは老若男女誰でも楽しめるのが魅力。ゲームが得意ではない人でもプレイできるか、ぜひ周囲の人にプレイしてもらいましょう。
リワードを見直す
リワードはユーザーが達成感を得られる手段の1つ。ゲームをプレイすることで得られるリワードが魅力的だと、アプリをおもしろいと感じるポイントに繋がります。
リワードにはさまざまな種類があります。新キャラクター、ステージ背景、新しい武器、ミニゲームの解放など、リワードを獲得することでユーザーはよりゲームを楽しむことができるのです。また、コレクションするという行為は、多くのユーザーに好まれるもの。スキンが100個存在するとなると、100個コンプリートしてみたいという人は珍しくありません。そうしたコレクション癖を使っておもしろみを追加するのも1つの手です。
また、リワードの質も見直してみるといいでしょう。ユーザーがリスクをとってより良いプレイをしたときは、通常よりも良いリワードを与えてあげることで数値が改善することがあります。ユーザーはハイパーカジュアルゲームをプレイすることで「自分はすごいんだ」「このゲームが得意なんだ」と感じることを望んでいます。より多くの、より良いリワードを手に入れると、ユーザーは優越感や充実感を得ることができるのです。
諦めずに改善してみませんか?
自分で開発したアプリには、どうしても主観が入ってしまいます。自分ではおもしろいと感じていても、ユーザーからつまらないと感じられることもあるでしょう。ユーザーの反応に加え、今回ご紹介した「動きやデザインのダイナミックさ」「達成感を得られるか」「レベルデザイン」「やりこみ要素」についてぜひチェックしてみてください。
より詳しい数値で分析してみたい、プロの意見が聞きたいという方はパブリッシング事業を利用するのもおすすめです。弊社はSupersonicの日本窓口として、デベロッパーからのお問い合わせを受け付けています。ぜひご相談くださいませ。
投稿者プロフィール
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株式会社ソースコード広報部/ライター
海外のインディーズゲームが好きで、自分でも開発するようになるが、飽きっぽく凝り性なので一人でリリースまで作り上げることができず、ぐだぐだしているところをスカウトされた。
現在は主にディベロッパーへの技術サポートと公式サイトのお役立ち情報の更新を担当している。
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