ハイパーカジュアルゲームを開発するにはまず、どんなゲームにするのか、コンセプトを考えなければいけません。しかし、面白くて収益を上げられるコンセプトが思いつかず、悩んでしまうデベロッパーの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Supersonicのシニア・バイス・プレジデントであるナダヴ・アシュケナージがおすすめする「ハイパーカジュアルゲームのコンセプトを考える方法」をご紹介します。
これからハイパーカジュアルゲームを開発する予定だけれど、どんなゲームにするか決めかねている方は必見です!次のヒット作品を生み出すヒントにしてくださいね。
ハイパーカジュアルゲームはコンセプトが大事!
ハイパーカジュアルゲームでは、ゲームのテーマである「コンセプト」が大切な要素となります。ゲームプレイや操作方法がシンプルなので、競合と差別化しやすい点がコンセプトなのです。
コンセプト作りにかける時間
そんなハイパーカジュアルゲームにとって大切なコンセプトは、3日程度かけて考えるといいでしょう。
コンセプトを決めたあとは、プロトタイプを作成し、テストを行います。テストの段階で正しく数値を分析し、ユーザーの需要を見極めながらゲームプレイに磨きをかけていくことでヒット作を生み出せるのです。
しかしまずは、世界中の老若男女が楽しめる、ターゲットが広いコンセプトを考えましょう。基本的に薄利多売のビジネス形態であるハイパーカジュアルゲームでは、数を多く売ることが大切です。多くの人に魅力的に映るコンセプトを考えましょう!
ヒントは日常に転がっている
ハイパーカジュアルゲームのヒントは日常に転がっています。普段からハイパーカジュアルゲームになりそうなシーンを意識してみているといいでしょう。机に向かって考えるよりも斬新なアイデアが出るかもしれません。
例えば、女性のネイルを見て「Acrylic Nails!」のような美容に関するアイデアを思いついたり、車を駐車するときに「Park Master」のようなゲームのコンセプトを思いついたり。他にないコンセプトのヒントを得るために、普段からアンテナを張るのがおすすめです。
ハイパーカジュアルゲームのコンセプトを考える方法5つ
しかし、面白く、ヒットするハイパーカジュアルゲームのコンセプトを見つけるのはそう簡単ではありませんよね。そこで、Supersonicのシニア・バイス・プレジデントであるナダヴ・アシュケナージの記事を紹介します。
まずは準備段階として、マーケット調査を行う
良いコンセプトを考えるには、その前にまずマーケット調査を行うことが大切です。
そこでまずは、ハイパーカジュアルゲーム業界で何が人気かを調べるマーケット調査から始めるといいでしょう。すでにトップチャートに存在するゲームのメカニックスやサブジャンル、要素やストーリーを見ると、あなたのコンセプトのヒントになるかもしれません。
引用:Supersonic
まずはApp StoreやGoogle Playなどでトップチャートに載っているアプリをリストアップし、その特徴をシートに書き出します。現在ユーザーに求められている要素が浮かび上がってくるはずです。
さらに、Supersonicの記事では、SNSをチェックすることもおすすめしています。特にTikTokには短くて中毒性のあるトレンドが溢れているため、要チェックです。ハイパーカジュアルゲームに応用できるものも多いでしょう。
①これまでにないコンセプトを作り上げる
マーケット調査が終わったら、実際にコンセプトを考えます。Supersonicの記事ではまず、これまでにない世界を作り上げる方法を紹介しています。真新しい世界を作り上げれば、独自性を出せるため、競合との差別化になるのです。しかし、注意点も記されています。
ただし真新しいものを考案するこの方法では類似したゲームを参考にすることができないため、クリエイティビティが必要になります。
引用:Supersonic
真新しいコンセプトを作るためには、頭を柔らかくし、クリエイティブな発想をすることが重要です。斬新なアイデアが出せるかどうか、得意不得意が分かれる方法でしょう。
②既にあるコンセプトにひねりを加える
ハイパーカジュアルゲームのコンセプトを考える方法の2つ目は、「既にあるものにひねりを加える」ことです。
参考にするゲームのコンセプトはすでに人気のため、ほとんどの場合マーケッタビリティーが高いでしょう。既存のアイデアにさらにひねりを加えることで、あなたのゲームは独自性があって新鮮なものに感じられるはずです。
引用:Supersonic
既に人気が出ているものに自分のひねりを加えるだけ。元のコンセプトに需要があることが確認されているので、マーケティング戦略は立てやすいと言えます。ポイントは、マーケット調査を通じて人気のコンセプトを見極めること、そしてその良さを活かす独自の「ひねり」を加えることです。
③人気のコンセプトを別のジャンルで応用する
ハイパーカジュアルゲームのコンセプトを考える方法の3つ目は、人気のコンセプトを別のジャンルで応用することです。
人気なゲームを再構築することで、別のサブジャンルを好むユーザーを引き付けることができ、さらにあなたのゲームに新鮮な要素を加えるので他と比べて目立つようになります。
引用:Supersonic
ひとつのジャンルで人気のコンセプトは、他のジャンルに応用しても人気が出る可能性が高いと言えます。
例えば、ランナー系の積み上げ式のコンセプトをパズル系に応用し、積み上げ式のパズルを作成してみると、「積み上げ式」に既に魅力を感じているユーザーの心を動かすことができるかもしれません。
④2つの要素を組み合わせる
ハイパーカジュアルゲームのコンセプトを考える方法の4つ目は、2つの要素を組み合わせることです。
既存の人気のコンセプトから2つの要素(例えばコアメカニックスとテーマなど)を取り出し、それを組み合わせることで新しいコンセプトを作り上げてみましょう。
引用:Supersonic
既に人気が確認されている要素なので、需要があるかどうかに頭を悩ませる必要はありません。そして、今までにない2つの要素の組み合わせを作れば、独自性を出すことができるのです。異なるジャンルのゲームを複数プレイしてみて、相性が良いコンセプトを探してみましょう。
⑤ヒットしているコンセプトを応用させる
ハイパーカジュアルゲームのコンセプトを考える方法の5つ目は、既にヒットしているコンセプトを応用させることです。
例えばVoodooの「Knock Em All」は「Knock Balls」のコアメカニックスと要素を発展させたものです。「Knock Balls」の一人称視点とシューティングのメカニックスは保ったまま、「Knock Em All」では動く障害物とジャンプなどのプレイヤーの動きを追加しています。
引用:Supersonic
好きな映画やドラマの続編が出たら嬉しいですよね。同じように、好きなハイパーカジュアルゲームの違うバージョンが出たら、ユーザーはこちらもプレイしたくなるもの。人気なコンセプトが一つある場合は、それを応用させて、様々なバージョンを作ってみましょう。
ハイパーカジュアルゲーム開発を始めよう
良いコンセプトを考えたら次は、それを発展させてプロトタイプを作ります。あなたが採用したコンセプトのターゲットに合うゲームプレイやデザインにしましょう。
ハイパーカジュアルゲームだからといって、ただ簡単にするだけということのないように作るのがポイントです。挑戦を乗り越えた達成感がハマる要素になりますよ。
まずは今回紹介したSupersonicの記事を参考に、コンセプト作りから始めてみてはいかがでしょうか?世界中の人にプレイしてもらえるハイパーカジュアルゲームを生み出していきましょう。
Sopersonicの元記事はこちら
→ハイパーカジュアルゲームの良いコンセプトを見つける方法(前編)
投稿者プロフィール
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株式会社ソースコード広報部/ライター
海外のインディーズゲームが好きで、自分でも開発するようになるが、飽きっぽく凝り性なので一人でリリースまで作り上げることができず、ぐだぐだしているところをスカウトされた。
現在は主にディベロッパーへの技術サポートと公式サイトのお役立ち情報の更新を担当している。
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