ゲーム開発お役立ち情報

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズ方法3つ!最も効果的なのはどれ?

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズ方法3つ!最も効果的なのはどれ?

誰でも気軽にプレイできるハイパーカジュアルゲーム。2020年には日別アクティブユーザー数が前年比でなんと69%も増加し、急激な成長を遂げています。

ハイパーカジュアルゲームはルールがシンプルなため、世界中がターゲットです。ユーザーの母数が多く、いわゆる「稼げるジャンル」。

しかし、どのようにマネタイズすればハイパーカジュアルゲームで稼げるのでしょうか?基本的に広告配信によるマネタイズが中心ですが、広告にも種類があります。

今回は、ハイパーカジュアルゲームで配信する広告の種類3つ、そしてマネタイズのコツもご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズ方法

その市場の大きさから、億単位で稼げると言われているハイパーカジュアルゲーム。マネタイズの方法はシンプルです。

広告配信が主な収益源

ハイパーカジュアルゲームは主に「広告配信」によってマネタイズします。広告の再生時間や再生回数が多いほど収益が上がる仕組みです。

広告の他にも「アプリ内課金」でマネタイズできますが、ハイパーカジュアルゲームでは主流ではありません。ほとんどの場合、アプリ内で広告を配信し、広告主から報酬を受け取って収益を得ています。

しかし「アプリ内の広告はユーザーに嫌われるのでは?」と疑問に思うデベロッパーも多いでしょう。実は、適度な頻度ならばユーザーは広告を気にしていないという研究結果があります。Facebook IQが2020年に行った研究では、アメリカの79%、そして韓国の85%のハイパーカジュアルゲームユーザーが「アプリ内広告に抵抗はない」と答えているのです。

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズに広告は欠かせません。マネタイズする重要性をユーザーも理解しているのでしょう。

他のハイパーカジュアルゲームの広告を配信することも

ハイパーカジュアルゲーム業界では、アプリ内で他のハイパーカジュアルゲームの広告を配信する慣習があります。

競争相手の広告を表示するとユーザーを奪われるため、通常はなるべく同ジャンルの広告を配信しないもの。しかしハイパーカジュアルゲームでは、他のアプリにユーザーを取られる心配がほとんどありません。

通常のゲームは「ゲームをする時間」を作ってプレイしますよね。そのため、ユーザーの忙しい日々の中で「ゲームをする時間」を競合アプリで取り合う構図になるのです。

しかしハイパーカジュアルゲームは隙間時間に楽しめるアプリです。「ゲームをする時間」の取り合いにはなりませんし、複数のハイパーカジュアルゲームをインストールしてプレイするユーザーも多いのです。

むしろ似たようなジャンルのハイパーカジュアルゲームを見つけ、お互いの広告を配信することで両者のユーザーを増やす効果も期待できます。

ハイパーカジュアルゲーム内の広告3種類

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズで重要なアプリ内広告には、主に3つの種類があります。

バナー広告

古くからあるバナー広告は、ハイパーカジュアルゲームのマネタイズにも使用されています。

デジタルマーケティング業界ではユーザーがバナー広告を見慣れ、広告を無視する「バナー・ブラインドネス」が話題になっていますが、ハイパーカジュアルゲームではバナー広告も大きな収入源となります。

Liftoffの調査で、特にAndoroidでは動画広告の1.2倍の効果を発することがあると判明しました。比較的古い形態の広告だからといって軽視できないのが「バナー広告」なのです。

インターステイシャル広告

インターステイシャル広告は、ハイパーカジュアルゲーム内で全画面表示される広告のこと。表示のタイミングは「ホーム画面に戻るとき」や「ステージの終わり」などさまざまです。

インターステイシャル広告には複数の種類があります。

・ディスプレイ広告(静止画の表示)

・動画広告(自動再生され、スキップ可能)

・カルーセル広告(静止画と動画の両方が表示)

・プレイアブル広告(広告内でミニゲームをプレイできるもの)

それぞれのハイパーカジュアルゲームにあった形式を選ぶ必要があるでしょう。

動画リワード広告

動画リワード広告は、広告を閲覧したユーザーに「リワード(報酬)」を与える形式の広告。

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズに最適な広告は「動画リワード広告」だと言われています。その信憑性は抜群で、デベロッパーの79%は動画リワード広告が最も効果的だったと述べている研究があるほどです。

中国のパブリッシャー・Yodo1は、動画リワード広告を配信したことで「1日あたりの滞在時間が5%以上増加」し、その結果インプレッション数が「動画リワード広告で10%増加」「インターステイシャル広告で20%増加」したと報告しています。

リワード(報酬)のアイデアとして、以下があるでしょう。ハイパーカジュアルゲームに合わせて工夫してみてくださいね。

・デイリーボーナス(毎日広告が再生されるため、マネタイズに最適)

・ハート追加機能(プレイするために必要なハートを追加する。ユーザーの心を動かし、ゲームにハマらせるのに最適)

・パワーアップボーナス(難しいレベルを突破するために有利な「パワーアップアイテム」を報酬として付与する)

・ダブルポイントボーナス(ステージをクリアしたときにもらえるポイントを、広告を再生することで倍にする機能)

動画リワード広告の再生ボタンをホーム画面に配置すれば、App StoreやGoogle Playに誘導する導線にもなりますよ。

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズのコツ

ハイパーカジュアルゲームでは、闇雲に広告を配信してもマネタイズにはつながりません。そこで、効果的なマネタイズをするためのコツをいくつかご紹介します。

広告の長さ・表示頻度・トーンを調節する

レポート・数値を分析し、広告の長さや表示頻度、トーンを調整しましょう。

例えば同じ再生時間でも「①30秒の広告が1回」と「②5秒の広告が6回」なら①の「30秒の広告が1回」の方がスムーズにハイパーカジュアルゲームを楽しめます。A/Bテストを行い、マネタイズに最適な広告の長さ・表示頻度を見つけましょう。

また見逃しがちな「広告のトーン」も意識しましょう。Facebook IQの研究によると、ハイパーカジュアルゲームのユーザーは、淡々とアプリの内容を説明するような広告よりも、ユーモアがありワクワクするような広告を見たいと感じています。

ユーザーが好む広告を、適度な長さと頻度で配信することで効果的なマネタイズができるのです。

ユーザーファーストを心がける

ハイパーカジュアルゲームのマネタイズをするには、ユーザーファーストの心を忘れてはいけません。

例えば単に再生回数を増やすだけなら、ゲームプレイ中に広告を表示すればいいでしょう。しかしプレイをいちいち妨げられると、ユーザーはイライラが溜まっていきます。するとゲームに集中できませんし、アプリをアンインストールするきっかけになってしまうのです。

ユーザーのハイパーカジュアルゲーム体験を最高なものにするために、どのような工夫をすればいいか。これを常に意識することが大切です。

例えば広告内でミニゲームをプレイできる「プレイアブル広告」やゲーム内で使える報酬がもらえる「動画リワード広告」はユーザーファーストを心がけた広告といえます。マネタイズする際、ユーザーの立場に立って考えることを意識してみてくださいね。

ハイパーカジュアルゲームをマネタイズしよう

ハイパーカジュアルゲームは今どんどん成長している市場です。しかもターゲットは世界中で、その可能性は膨大。

「バナー広告」「インターステイシャル広告」そして「動画リワード広告」を組み合わせ、効果的にマネタイズしましょう。ユーザーファーストを心がければ、マネタイズ方法さえもユーザー体験を向上させるツールになるかもしれません。

投稿者プロフィール

広報部ゆあ
広報部ゆあ
株式会社ソースコード広報部/ライター
海外のインディーズゲームが好きで、自分でも開発するようになるが、飽きっぽく凝り性なので一人でリリースまで作り上げることができず、ぐだぐだしているところをスカウトされた。
現在は主にディベロッパーへの技術サポートと公式サイトのお役立ち情報の更新を担当している。