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ハイパーカジュアルゲームをパブリッシャーに売り込む3つのコツ

ハイパーカジュアルゲームをパブリッシャーに売り込む3つのコツ

ハイパーカジュアルゲームの収益化を考えるのであれば、パブリッシャーへの持ち込みは重要なポイント。ここをクリアしなければパブリッシャーからアプリへの支援を受けることはできません。ではどうしたら自身のハイパーカジュアルゲームを効果的に売り込むことができるのでしょうか。1日に何十個ものアプリを売り込みされるSupersonicの記事からヒントを得ていきましょう。

ハイパーカジュアルゲームの収益化の仕組み

まずはハイパーカジュアルゲームがどうやって収益化をしているのか確認しておきましょう。

ハイパーカジュアルゲームの収益は、ほとんどが広告から得られるものです。アプリ内に設置した広告が再生/クリックされるたびに収益が入ります。しかし、広告が1度再生されるごとに発生する収益は小さなもの。つまり広告を多くのユーザーに再生してもらう必要があるのです。

そのために、ハイパーカジュアルゲームは大きな額をかけて広告を打ち出します。世界中の人々に広告を出し、いっきにユーザーを集めるのです。そこで問題となるのが広告費。小さな会社や個人でアプリを開発していると、そこまで大きな額の広告費をかけることはできませんよね。そのために「パブリッシャー」という存在が必要となってきます。

パブリッシャーの役割

アプリの開発者(=デベロッパー)は、自分のアプリをパブリッシャーに持ち込みます。そこでテストを受け、収益化できると判断されたアプリにパブリッシャーが広告費を出資し、大々的に打ち出していくのです。

つまりデベロッパーにとって、パブリッシャーにアプリを評価してもらうことはかなり重要なポイント。売り込み方を工夫することで、パブリッシャーから良い評価を得られるかもしれないのです。

ハイパーカジュアルゲームをパブリッシャーに売り込みするコツ

では、ここからは実際にハイパーカジュアルゲームを売り込みする際のコツを見ていきましょう。参考にしたのはSupersonicのパブリッシングマネジャーであるズヴィ・メールマンが紹介した記事。Super Sonicには1日に何十個ものアプリが持ち込まれており、その中でも成功率の高いアプリについて言及しています。

コンセプトや目的がわかりやすい

ハイパーカジュアルゲームはゲームの中で最も分かりやすく、簡単にプレイできるジャンルです。そんなハイパーカジュアルゲーム市場であなたのゲームの需要があることを証明するためには、売り込みにてゲームの「コンセプト」と「目的(ユーザーが達成すべきこと)」をはっきりとさせる必要があります。

引用:Supersonic

ハイパーカジュアルゲームは、老若男女、世界中の誰もが気軽に遊べるスマホゲームです。チュートリアルを必要としないものが多く、直感的にプレイできる必要があります。それに加えて、「コンセプト」と「目的」がはっきりしていることが重要だと書かれているのです。

ゲームのコンセプトと目的は、たった1~2文で説明できるようにしましょう。

引用:Supersonic

こう書かれているように、コンセプトと目的はとにかく簡潔に。例えば「主人公を操って誰よりも早くゴールを目指すゲーム」など、誰が見てもコンセプトと目的がはっきりわかるようにする必要があります。

Supersonicはこの部分をクリアするため、誰かにゲームをプレイしてもらうことが重要であるといいます。アプリを作った本人にとってわかりやすくても、他の人からするとコンセプトや目的がわからない場合は大いにあるのです。プレイした感想を聞いて、わかりにくいと指摘された部分については簡潔にできるよう改善しましょう。

プレイ方法やデザインが明確

ハイパーカジュアルゲームのプレイ方法やデザインが、ゲームテーマに合うようにしましょう。パブリッシャーがゲームの全体像を想像し、現在のトレンドに適しているかを判断しやすくなります。

引用:Supersonic

コンセプトと目的に次ぎ、プレイ方法やデザインを明確にする必要があると述べています。プレイ方法やデザインについてパブリッシャーが特に注目しているポイントは3つ紹介されています。

ゲームの主なプレイ方法やコントロール方法

まず、ゲームのプレイ方法やコントール方法がしっかりと明確になっていることが重要です。

また、それらはユーザーにとって簡単なものでなくてはなりません。例として出されているのがランナーゲーム。ランナーゲームの多くはキャラクターが勝手に前に進みます。これはユーザーがキャラクターを走らせるために画面をタップし続けなければならないという操作を簡易的にしているのです。そうすることで、そのゲームならではのプレイに集中することが出来ます。

カメラアングル、もしくはプレイヤーの視点

どのようなアングルでゲームが進められるのかも、パブリッシャーに注目されるポイントの1つです。開発したアプリと相性がいいのは一人称のアングルなのか、客観的なアングルなのか。アプリによって合うアングルや視点は変わってくるので、自分のアプリは最適なアングルを採用できているか今一度確認してみましょう。

デザインはゲームのコンセプトと合っているか

デザインがそのアプリと合っているかどうかもチェックする必要があります。どんなに優れたコンセプトのゲームを作っても、デザインが複雑すぎてわかりにくければユーザーは離脱してしまいます。

 

以上3つのポイントは、パブリッシャーが持ち込まれるアプリに対して求めている要素です。自身のアプリが兼ね備えているか、パブリッシャーに提出する前に今一度確認してみましょう。

ハマる要素や強みはあるか

ハイパーカジュアルゲームはまだ参入可能なビジネスであるものの、すでにたくさんのアプリが世に放たれています。その中に埋もれてしまうようなアプリでは、パブリッシャーは勝ち目を感じることが出来ないのです。

フックの有無は、売り込みの命運を分ける大きなポイントです。フックは各種媒体で広告を配信する際にアピールする点でもあるので、パブリッシャーはユーザーを惹きつけて離さない要素があるハイパーカジュアルゲームを求めているのです。

引用:Supersonic

このようにSupersonicは強み、つまりフックの有無を意識しています。フックがあるとユーザーはアプリにハマり、抜け出せなくなると考えられるのです。他のハイパーカジュアルゲームにはない強みが自身の開発したアプリにあるかは、常に考えておくと良いでしょう。

強みといわれると難しく考えてしまう人が多いのですが、簡単なものでもいくつか組み合わせれば独自の強みに変わります。例えば「キャラクターがかわいい」というだけでは他のハイパーカジュアルゲームに負けてしまいます。しかし、そこに「パズルゲームの爽快感」「共感できるストーリー性」が加われば、唯一無二のハイパーカジュアルゲームが誕生するかもしれません。

強みは1つとは限りません。いくつか組み合わせて、そのゲームにしかない要素を考えてみましょう。

売り込み前に要チェック

Supersonicが提示してくれたのは3つのポイント。

・コンセプトや目的はわかりやすいか
・プレイ方法やデザインは明確か
・ハマる要素や強み(フック)はあるか

パブリッシャーにアプリを売り込む際は、一度立ち止まってこの3点をチェックしてみましょう。そうすることでアプリがパブリッシャーの目に止まり、ヒットアプリへと成長を遂げる可能性が高まるのです。

我々Source codeはSupersonicと提携し、日本の窓口としてヒットアプリを作る手伝いをしています。自身のアプリを見てほしいなど要望があれば、ぜひご相談くださいませ。

Supersonicの記事はこちら。

→ハイパーカジュアルゲームをパブリッシャーに売り込みするコツは?

投稿者プロフィール

広報部ゆあ
広報部ゆあ
株式会社ソースコード広報部/ライター
海外のインディーズゲームが好きで、自分でも開発するようになるが、飽きっぽく凝り性なので一人でリリースまで作り上げることができず、ぐだぐだしているところをスカウトされた。
現在は主にディベロッパーへの技術サポートと公式サイトのお役立ち情報の更新を担当している。